この記事はコスプレ撮影について、現役のコスプレカメラマンが「コスプレ撮影のコツ」について語る記事です。
下記の疑問を持っている方には刺さる記事ではないかなと思います。
・コスプレイヤーさんを魅力的に撮りたい!
・コスプレ撮影をやってみたい!
・どうしたらコスプレ撮影が上手くなる?
僕はなんでも撮るカメラマンでして、実はコスプレ撮影もめちゃくちゃやります。
1ヶ月の休みの半分をコスプレ撮影の予定で埋めていた時期も数年ありました!コスプレ撮影は非現実、非日常な空間で普段使わない撮影テクニックを使うのであまりに楽しかったんですよね。
これからコスプレ撮影をしたい初心者にも参考になるかなと思いますので、熱く語らせていただきたいと思います。
それではいってみましょう!
そもそもコスプレ撮影とは?
コスプレとは?
漫画、アニメ、ゲームなどのキャラクターに扮装すること。
ウィッグを被り、衣装を纏い、時にキャラクターが持つ武器なども用意して楽しむことです。
以前は、コスプレイヤー(以下:レイヤー)はイベントで集まり、同じ仲間(推しキャラが同じとか)交流を楽しんでいました。
写真はカメラと三脚を自分達で用意し、自撮りが主流だったとレイヤーさんに聞きました。
僕が撮影を始めた時ぐらいに、カメラマンを用意して「撮影してもらう」という文化が始まり、徐々に広がっていきました。
今は「プロレイヤー」と呼ばれる報酬をいただいている方もいるので、急速に広がった新しい文化ですね。また、日本が誇る文化とも言えるかと思います。
そんなレイヤーさんを魅力的に撮りたい気持ちはめっちゃ分かります!
僕もありとあらゆる方法を試し、また機材を追加し、写真編集(RAW現像)を学んでいきました。
コスプレ撮影って一度撮り始めたら沼なんですよね!
キャラクターを理解してる?一番重要と言ってもいいです。
まずこれが一番重要ではないかなと思います。
コスプレ撮影をするコツは「キャラクターの理解」から始まります。
・キャラクターの性格は?
・キャラクターのサイズ(身長や身体の特徴)などは?
・衣装はどんなの?
・キャラクターの背景(ストーリー、過去など)は?
・キャラクターが出演する媒体(漫画、アニメ、ゲーム)はどれ?
なぜこの理解が必要かというと、レイヤーはそのキャラクター(推し)になりたい方が多いです。
キャラクターのグッズを買うとか、アニメを何周も見るとかだけではとどまらず、そのキャラクターに扮して、そのものになりたいと言うのは最大限の愛情表現ではないかなと思います。
ここがポートレート、グラビア撮影と全然違いますよね!
これらを理解することで、写真に下記の影響があります。
写真に影響する箇所 | |
---|---|
性格 | 表情、ポージング |
身長や身体の特徴 | 撮り方(アップで撮る、下から撮って、身長を高く見せる。身体パーツのアップ撮り) |
衣装 | 装飾のつけ忘れや衣装を間違って身につけていても気づけない。 |
背景 | 表情、ポージング、撮影場所の選択(スタジオ選び、ロケ地選び) |
出演場所 | 撮影場所の選択(スタジオ選び、ロケ地選び)、ポージング |
「キャラクターの理解」が一番重要なのが理解できましたでしょうか。
どんだけ機材や綺麗に撮る技術が合っても、これができてないと、
「キャラクター」と「写真」が合ってなくて、違和感のある写真になる。
となってしまいます。
必ず「キャラクターの理解」はしてから撮影に挑みましょう!
カメラマンもキャラクターの最大限の理解は必要?
僕は可能ならカメラマン自身も「推しキャラクター」を撮るがベストだと思います。
ただ、コスプレ撮影そのものが好きな方もいるでしょう。
(僕がこのタイプです)
レイヤーさんのキャラクターへの溢れんばかりの愛情には負けますが、僕は「ある程度の知識」は必要だと思います。
知識がないとせっかくレイヤーさんがそのキャラクターに成り切っているのに、カメラマンの知識がないと「そのキャラクターとはずれた」写真になってしまいます。
例えば、そのキャラクターがしないようなポージング。
そのキャラクターが行ったことがない背景(スタジオやロケ地)で撮ってしまう。
こんな事になるとやはりレイヤーさんはがっかりしてしまうでしょう。
コスプレ写真はレイヤーさんとカメラマンで作り上げるものです。カメラマンもある程度の知識を付けることで、より良いものになるに違いありません!
写真の構図に気をつけてる?
レンズは交換するだけで写真の雰囲気や見せ方を変えることができますが、とても高価なものですよね。
なので、今あるレンズで見せ方を工夫するのがおすすめです。
・写真の構図を理解する。
・足を使ってレイヤーさんの上からや下からなど、撮る向きを工夫する。
慣れないうちは立ちっぱなしで撮ってしまい、似たような構図の写真ばかりになるかもしれません。しゃがんで撮ったり、三脚を使って撮ることもとても有効です。
写真の構図の基本、おさえておきたい基本構図は別記事でまとめていますので、参考にしてもらえたらと思います。
カメラの基本(F値、シャッタースピード、ISO)をマスターしよう!
カメラの基本は必ずマスターしましょう。
基本というのは下記の項目ことです。
項目 | 内容 |
---|---|
絞り(F値) | 写真の明暗とボケ感に影響。 |
シャッタースピード | 写真の明暗とレイヤーさんの動きに影響。 |
ISO感度 | 写真の明暗と品質に影響。 |
これらをマスターすることで写真の表現の幅が飛躍的に広がります。
レイヤーさんに暗いスタジオや夜間ロケを頼まれることもあるでしょう。
また、動きのある写真を求められるや、衣装に風があたり、なびいている様子を撮りたいという思うレイヤーさんもいるかと思います。
それらの要望に応えるためにはカメラへの理解は必要です。頑張ってカメラをマスターしましょう!
これら3つの基本については、別記事にまとめています。
参考にしてください。
レンズの種類を知る!撮りたい写真に合わせて変えよう!
レイヤーさんを撮影する時に僕は2つのパターン分けて撮影しています。
それは「レイヤーさんをメインで撮影するのか」と「背景も含めて撮影するのか」です。
レイヤーさんにも好みがあります!自身を中心に撮影してほしい方と「私は風景の一部で!」と全体を撮影してほしい方に分かれたりします。
個人的には2つのパターンを撮る時はレンズを切り替えています。
レイヤーさんがメイン。 | 標準レンズ、中望遠レンズ、望遠レンズ |
レイヤーさんが風景の一部。 | 標準レンズ、広角レンズ、超広角レンズ |
レンズを交換するだけで雰囲気は随分変わります。
例えばですが、
こちらは望遠レンズ。
背景をしっかりぼかし、レイヤーさんに注目した写真です。
これは広角レンズで撮影。
レイヤーさんに注目するより、背景を含めて全体的な世界観を表現しています。
自分がどんな写真を撮りたいのか。また、レイヤーさんはどんな写真が欲しいのか、希望を聞いたりしてレンズを交換しています。
写真の加工(RAW現像)や編集をマスターする。
現在、コスプレ撮影は写真の加工・・・RAW現像と写真の編集が主流です。
僕もRAW現像はかなりやってまして、加工前と加工後の写真は全然違います。
僕は写真を1枚仕上げるのに下記の工程を経由しています。
全体的に明暗、色味、コントラスト等の加工。
肌の質感の調整。また、エフェクトを追加したり、文字を追加したりする。
カメラマンの方が「STEP 1」だけを行い、レイヤーさんに写真を渡すことが多いのではないでしょうか。「STEP 2」に関してはカメラマンもレイヤーも独自の世界観で写真を仕上げることも多いです。
RAW現像を詳しく知りたい方はこちらの記事を。
僕が利用するRAW現像ソフトの一覧を知りたい方は下記の記事をチェックしてみてください。
まとめ。とにかくコスプレ撮影を継続しよう!
それではまとめますね。
・キャラクターを理解しよう。
・写真の構図を意識しよう。
・カメラの基本設定を覚えよう。
・レンズの種類を意識しよう。
・写真の加工の仕方を覚えよう。
コスプレ撮影が初心者の方には特にこの5つのポイントを押さえて撮影をしてみてください。
撮影に慣れないうちはうまくいかない時もあるかもしれませんが、継続してコスプレ撮影を続けることできっと上手くなっていくと思います。
まずは継続して続けていけるように頑張っていきましょう。
それでは!